CASE STUDY 事例紹介

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LITONEウェブアプリ for LINE WORKS「効率を突き詰めた先にあったDX」現場発で進む沖縄ダイケン様の業務改革

2025.12.24


株式会社 沖縄ダイケン様は、建物の清掃や設備管理、修理対応などを担う総合ビルメンテナンス企業です。
同社では長年、現場業務の多くを紙で管理してきました。しかし、紙による記録や集計は、現場側・管理側の双方にとって大きな負担となっていました。
今回は客室管理部に所属し、現場改善やDX推進に取り組む伊良部さんに、LITONEウェブアプリ for LINE WORKS導入の背景と、現場の変化について詳しくお話を伺いました。


ホテル現場を支える客室管理部から始まったDX

Q:まずは御社の事業内容について教えてください。

伊良部:沖縄ダイケンは、総合ビルメンテナンス業として建物の維持管理全般を行っています。
清掃業務だけでなく、設備機器の点検やメンテナンス、エアコン設備の管理、故障時の修理対応まで建物一棟を丸ごと管理しています。

株式会社 沖縄ダイケン様 公式HPはこちら▶ https://www.oki-daiken.co.jp/

Q:伊良部さんご自身の業務内容についても教えていただけますか?

伊良部:私が所属しているのは、ホテルの客室清掃に特化した客室管理部です。管轄エリアの担当として、現場責任者の育成や現場改善活動を行っています。
今年の6月から本社勤務になり、これまで自分が見てきた現場だけでなく、客室管理部全体の業務改善、特に紙業務の削減とDX推進を任されています。

Q:そうした業務に取り組む中で、伊良部さんが特に大切にしていることは何でしょうか?

伊良部:「1にも2にも効率」だと思っています。紙での作業は本当に無駄が多いので。
この時間を教育や改善活動など、自分にしかできない仕事に使いたいと思っています。

個人評価につなげられなかった紙での業務──集計と記録が課題

Q:LITONEウェブアプリ for LINE WORKS導入前に、他の方法を試されたことはありましたか?

伊良部:最初は管理ツールを入れるというより、すべてExcelに落とし込めないかと考えていました。
ただ、Excelだとファイルが分散し、共有や最新版の管理が難しかったりしたんです。
紙からは脱却できつつあったのですが、Excelでは一本化できず上長への共有や現場内での情報共有がしづらい状況でした。

Q:紙とExcelで管理されていた頃、特に大変だったことは何でしょうか?

伊良部:一番の課題は、清掃スタッフ一人ひとりの評価をきちんと行えなかったことです。
記録自体は紙で残していたのですが、それをあとからデータに落とし込む必要があって、その作業にかなり手間がかかっていました。
たとえば、「この人が1日にどれくらい清掃をしているか」「目標時間に対してどれくらい達成できているか」といった部分です。
本来であれば、そうした実績をもとに評価給へつなげていきたいのですが、紙のままでは集計が追いつかず、データをもとにした評価ができていなかったのが実情でした。

Q:紙の記録を集計する作業には、どれくらいの時間がかかっていたのでしょうか?

伊良部:現場の規模によりますが、50名以下の現場でも1〜2時間はかかります。100名以上在籍している現場になると4時間、場合によっては半日近くかかることもありました。
今は9現場を管轄していますが、これを一人でやろうとすると1日ではとても終わらないですね。
また、パソコン操作が得意な人でないと難しい作業なので、現場責任者全員が対応できるわけではありません。
60代以上の方が責任者を務めている現場もありますし、結果的に「できる人がやる」という状態になっていました。
実際、きちんと集計できていたのは、私を含めて2人くらいだったと思います。

Q:「入力ミス」や「記録のばらつき」といった問題もありましたか?

伊良部:手書きだと、どうしても字のきれいさに個人差が出ますし「この名前、誰だろう?」と迷うこともよくありました。
弊社では、留学生としてネパール・スリランカ・ミャンマー出身の方、技能実習生としてベトナムやインドネシア出身の方が働いています。
外国人スタッフのなかには、日本語や漢字が書けなかったり数字の書き方が特殊だったりと、個人のスキルによる部分もあって。
紙だと、どうしても「この数字は3なの?2なの?」みたいに読み取る側の負担が大きかったんですけど、LITONEであればそういうのはなくなりますね。

スマホ入力だけで集計完了──本社から“現場の今”が見えるように

Q:LITONEウェブアプリ for LINE WORKS導入の決め手は、そのあたりの課題だったのでしょうか?

伊良部:はい。LITONEウェブアプリであれば、名前や時間がほぼ自動で入力され、記録としてすべてデータに残ります。
これまで必要だった、紙の記録を改めて入力したり集計したりする作業を減らせると感じました。
現場スタッフが入力すればその時点で記録と集計が完了するので、「集計担当者を置かなくても評価につなげられる仕組みが作れる」という点が導入の決め手だったと思います。
これまで集計にかかっていた時間がほぼなくなったので、そこは一番大きな変化ですね。

Q:本社側から見える情報にも変化はありましたか?

伊良部:かなり変わりました。これまでは、現場に行かないと状況が分からなかったんです。
しかし、今は「誰が」「どの時間帯に」「どの作業をしているか」が分かりますし、場合によっては「今、何号室を清掃しているか」まで確認できます。
現場責任者に任せきりだった部分も、今後は本社にいながらより細かい指示やフォローができると思っています。

高齢スタッフや外国人スタッフも迷わない──2次元コード運用の工夫

Q:現場入力となると、スマホ操作に不安を感じる方もいそうですが、その点はいかがでしたか?

伊良部:最初はやっぱり抵抗がありました。清掃スタッフは高齢の方も多いですし、ガラケーを使っている方や、携帯自体持っていない方もいます。
ただ、実際に使ってみると「思ったより簡単だった」という声が多かったです。
なかには、「これならスマホを買ってもいいかな」と言って、新しくスマホを購入された方もいました。

Q:それはすごい変化ですね。

伊良部:そうですね。LITONEウェブアプリの導入をきっかけにスマホ操作が分からないスタッフには、私がスマホの使い方を教えています。
その中で、「孫とLINEでやり取りできるようになった」と話してくれた方もいて。
高齢者の方はやっぱり最初とっつきづらいんですけど、この部分はすごく武器になるなと感じています。

Q:現場の雰囲気にも変化はありましたか?

伊良部:現場とのコミュニケーションは格段に増えました。
あと、若いスタッフはスマホ操作に慣れているので。紙だとどうしても「仕事感覚」になるのか、スマホ入力のほうが楽しそうに作業しているように見える場面もあります。
今後は”若返り化”もしていきたいので、「こういうのあるよ」と伝えられれば若い人にも興味を持ってもらいやすくなるかなと。
将来的にはホテル側も巻き込みながら、業界全体で少しでも楽になればいいなと思っています。

Q:操作面で、何か工夫されている点はありますか?


伊良部:高齢の方だとフリック入力が難しい場合もあるので、2次元コードで名前を読み込ませて登録する形にしています。
首から下げる名前カードに2次元コードを付けていて、それをスマホで読み取るだけで名前が自動で入る仕組みです。このQRコードの運用はかなり良いなと思っています。

客室管理部の事例を起点に他部署へ──広がるDXの可能性

Q:今後、LITONEウェブアプリ for LINE WORKSを使って、さらに取り組んでいきたいことはありますか?

伊良部:まずは、今使っている仕組みをしっかり定着させることですね。まだ全員が完全に使いこなせているわけではないので、12月いっぱいをトレーニング期間という形にして進めています。
そのうえで、ほかの業務にも広げていけたらと考えています。

Q:具体的には、どのような業務でしょうか?

伊良部:客室管理部としては、巡回時の日報や現場でのチェックリストなどを、アプリに落とし込めたらいいなと思っています。
たとえば「ここはOK」「ここは要対応」といった確認事項を、その場で入力できる形にできたら便利だなと。
あと、現状では部としてフォーマットや書式が統一されていない部分も多くて、上長が確認する際に分かりづらいこともあります。
LITONEウェブアプリを使えば「このフォーマットだけ使おう」という形で統一できるので、確認する側の負担も減らせると思っています。

Q:客室管理部以外への展開も考えていますか?

伊良部:はい。当社ではkintoneを全社のシステムとして使っているので、LITONEウェブアプリと組み合わせれば、他部署にも展開しやすいと感じています。
同じ清掃部門ですが、共用部の清掃を担当している「現業管理部」は、日報や勤怠などの管理にほぼ紙を使っている状態で。
パートスタッフも多く、月末の出勤簿チェックだけで3〜4日かかることもあるので、そこは大きく改善できると思っています。
あとは、紙だとどうしても転記作業が発生しますし、給与計算での誤りが出てしまうこともあります。
入力した時点でデータが残る仕組みにできれば、そうしたミスはほぼなくせると思います。

「Excel一択」からの脱却──選択肢が広がったDXの考え方

Q:LITONEを使い始めて、伊良部さんご自身の考え方に変化はありましたか?

伊良部:これまでは、「紙をやめる=Excel化」という考えしか思い浮かばなかったんです。
実際、Excelでいろいろ工夫もしてきましたが、数式組んだりとかマクロ組んだりとか、私にしかできない作業もあったりしたので。
でも、LITONEウェブアプリのような管理ツールを使ってみて「こういうやり方もあるんだ」と気づきました。
上長への説明もしやすくなりましたし、Excelほど細かい説明をしなくても「見れば分かる」状態を作れるようになって、DX化の促進はできているのかなと感じています。

Q:最後に、LITONEの導入を検討している企業へメッセージをお願いします。

伊良部:私自身、簡略化できる仕事は、どんどん簡略化したほうがいいと思っています。
紙の集計や転記に時間を使うより、教育や改善活動など、人にしかできない仕事に時間を使ったほうが良いですよね。
余計なストレスを減らして、もっと働きやすい環境を作っていけたらいいなと思っています。


編集後記

今回お話を伺った伊良部さんの言葉から一貫して感じられたのは、「DXを進めたい」という大きなスローガンではなく、目の前の無駄をなくして現場を少しでも楽にしたいという気持ちでした。

まずはExcel化を試み、さらに現場に合った方法を模索した結果として、LITONEウェブアプリ for LINE WORKSの導入に行き着いたという流れは、多くの現場担当者にとって共感しやすいものだと思います。

また、LITONEウェブアプリの導入をきっかけに、管理側と現場側の距離が縮まっていく様子も印象的でした。

紙やExcel中心の運用に課題を感じている現場や、負担を抑えながら業務改善を進めたいと考えている企業は、本事例を参考にしてみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介したLITONEウェブアプリ for LINE WORKSの詳細はこちら➜https://gbalb.com/litone_webapp/

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