LITONE for kintone PDF株式会社日本マネージメント・リサーチ様「請求書の脱・属人化DXを推進」
官公庁や各種団体向けに、講師派遣や講演会の企画を手がける株式会社日本マネージメント・リサーチ様。同社では、請求書の紙運用や、担当者に業務が集中しやすい属人化の構造が、業務全体の効率化を進めるうえでの課題となっていました。
今回は、勤続30年になるベテランであり、請求書関連業務の改善を中心となって進めてこられた丹生(たんしょう)さんに、LITONE for kintone PDFの導入によって実現した業務改革のプロセスや、現場での実感について詳しくお話を伺いました。
「属人化からの脱却」業務効率化の鍵は“誰でも使える仕組み”にあった
Q:株式会社日本マネージメント・リサーチについて教えてください。
丹生:当社は、全国の企業や団体向けに講演会の企画・運営を行っており、ご依頼に応じて約300名の登録講師の中から、テーマに合った講師をご提案しています。
講演内容は、インボイス制度や消費税対応といった実務に関わる制度解説から、社員研修、専門分野に特化した内容まで多岐にわたります。
主な取引先は商工会議所や商工会などの各種団体で、ニーズに合わせた研修の企画・開催をサポートしています。
Q:丹生さんご自身の業務内容についても教えていただけますか?
丹生: 総務に近い形で事務全般を担当しています。主な業務は請求書の発行や売掛金の管理です。また、講演会の際には、講師が現地に向かうための切符の手配など、講演に至るまでの準備のサポートも行っています。
Q:お仕事をする上で、大切にされていることはありますか?
丹生: 「私だけが分かる状態」をつくらないことを常に意識しています。属人化を防ぐことは、会社全体のリスクヘッジにもつながりますし、今回LITONEのシステム導入を考えた大きなきっかけでもありました。
Q: LITONE for kintone PDF導入前には、どのような業務上の課題がありましたか?
丹生:請求書の作成には、請求書作成用のソフトを使っていましたが、それだけでは業務が完結せず、紙での管理やExcelへの転記なども必要でした。
請求書の情報をソフト・紙・Excelの3つで管理していたため、作業が重複してしまい、非常に非効率で、日々の業務に課題を感じていました。
Q:LITONE for kintone PDF導入の決め手になったのは?
丹生: きっかけは、インボイス制度への対応です。制度の開始に伴って請求書のレイアウトや記載項目を見直す必要が出てきたのですが、当時使用していた請求書作成ソフトでは、そうした変更に柔軟に対応するのが難しかったんです。
たとえば、ちょっとした文言の追加や表記の調整を行うだけでも手間がかかり、なかなか思うように反映できない状態でした。
Q:当時、請求書の発行はどのような体制で進めていらっしゃったんでしょうか?
丹生:請求書関連の業務はすべて私が担当していました。営業担当は、講演の打ち合わせや外部とのやり取りが中心で、事務処理までは手が回らない状況だったんです。
そのため、どうしても私に業務が集中してしまい、結果的に属人化が進んでいました。「この仕事は私にしかわからない」という状態だったと思います。
業務時間を大幅短縮、連携もスムーズに。LITONEで進んだ請求書のDX
Q:LITONE導入後、業務にどんな変化がありましたか?
丹生:請求業務の効率化ができたのは大きな変化です。以前は、請求書を作成するための転記作業に半日ほどかかることもあったのですが、LITONE for kintone PDFの導入によって1〜2時間ほどで完了できるようになりました。
今では、営業担当がkintoneに必要な情報を入力してくれるので、私はそのデータをLITONEでPDFに出力するだけになり、転記作業がなくなり、記載ミスも大幅に減りました。
さらに、営業担当が見積書や依頼書などの資料をLITONEで作成できるようになったことで、外出先からでも確認できるため、業務の効率アップにつながっています。
Q:他にも「これは改善された」と感じたポイントはありますか?
丹生:帳票のカスタマイズの自由度が高くなったのも助かっています。今までは、「ここに一文追加したい」といった細かな変更が難しかったのですが、LITONE for kintone PDFの導入によって運用に合わせてカスタマイズできるようになりました。
Q:他部署との連携や情報共有の面ではどうですか?
丹生:kintone上で営業資料から請求書までを一元管理できるようになったことで、部署をまたいだ情報のやりとりがとてもスムーズになりました。
過去のデータも検索しやすく、必要な情報にすぐアクセスできるようになったのに加えて、万が一ミスがあっても、どこで間違えたのかを特定してすぐに修正できるようになったのも安心感につながっています。
さらに、請求書をPDF化してクラウドストレージ に保存する運用に切り替えたことで、営業担当が自分のタイミングで資料を確認できるようになりました。
以前のように「この請求書ありますか?」と毎回問い合わせを受けることもほとんどなくなり、やりとりの手間が大幅に減って、営業との連携は断然スムーズになりました。
「やってみよう」の勇気が業務を変える~現場発のDXが、未来をつくる
Q:LITONE for kintone PDF導入を通じて得た気づきを教えてください
丹生: 特に印象的だったのは、営業との連携の中で、「営業さんって、こういう業務もやっていたんだ」と知る場面が増えたことです。
実は営業部とは建物も別で、電話中心のやりとりが多かったのですが、仕組みづくりを一緒に進める中で、これまで見えていなかった業務のつながりや立場への理解が深まったと感じています。
Q:導入の際に苦労されたことはありますか?
丹生:導入を提案したときは、システム導入には費用もかかるため、なかなか言い出しづらい面もありました。
それでも、上司から「任せるよ」と背中を押してもらえたことで「やってみよう!」と取り組む覚悟ができて、少しずつ慣れながら、自分の業務が効率化されていくのを実感できました。
時間も手間もかけて考え、繰り返し修正しながら作り上げたアプリが、自分や周りの業務改善に役立っていくのが本当にうれしくて、いつの間にか夢中になっていました。
Q:30年近くお勤めされているそうですね。長く続けてこられた理由は何だと思いますか?
丹生: そうですね…「自分のやりたいようにやれた」というのが一番大きいかもしれません。
もちろん、「自分勝手に」という意味ではなくて、日々の業務を自分なりに工夫したり、少しずつでも改善しながら仕事を積み重ねてこられたからこそ、やりがいを感じて続けてこられたんだと思います。
Q:最後に、LITONEを使って感じた魅力や、これからの展望について教えてください。
丹生:LITONE 導入後は、業務全体がひとつの流れでつながり、kintone上に日々のデータがしっかり蓄積されていくことで、過去の情報にもすぐアクセスできるようになりました。
気づけば、業務の進め方そのものが、自然とより良い方向に変わってきたと感じています。
とはいえ、操作は私が中心で行っている部分も多く、今後は属人化を防ぐ仕組みを社内に広げていきたいと考えています。
最近では「やってみたい」と声をかけてくれる社員も増えたので、ハンズオンのような形で操作方法を共有しながら、誰もが使える環境づくりを少しずつ進めていけたらと思っています。
編集後記
「現場で感じた課題に自分で向き合い、少しずつ仕組みを変えていく」という丹生さんの姿勢は、一見シンプルなようでいて、実はとても勇気と行動力のいることだと感じました。
目の前の業務を大切にしながらも、前向きに工夫を重ねることで、着実にDXは進んでいく。そんな希望を実感できるお話でした。
LITONE for kintone PDFは、「現場で働く人の発想や気づきを、すぐに形にできる柔軟さ」が魅力だと、丹生さんの取り組みを通じて改めて実感しました。
今回ご紹介したLITONE for kintone PDFの詳細はこちら➜https://gbalb.com/litone_report/
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