CASE STUDY 事例紹介

  • LITONEエクセル

LITONE for Excel株式会社太田工業様 手書き日報をデジタル化し、入力業務の「劇的効率化」を実現

2025.08.28


長崎県西海市の大島造船所構内で、船の最終組立を担う株式会社太田工業様。巨大な船を形づくるというダイナミックな現場で、日々の作業進捗を記録する「日報」の管理は欠かせない業務です。

これまで紙の日報をExcelに手入力する作業に1日2時間を費やしていましたが、LITONE for kintone EXCEL(以下、「LITONE エクセル」と表記)の導入により、月報作成が“週1回2時間”で完了する体制へと大きく改善されました。 今回は、現場を統括する山下所長に、その変化と導入の背景について伺いました。


造船現場の最前線で、“船をカタチにする”株式会社太田工業様

Q:株式会社太田工業について教えてください。

山下:当社は長崎県西海市・大島にある大島造船所構内で、新造船の建造に携わっています。担当しているのは、船体をつくり上げる最終工程です。各所から運ばれてくるブロック(パーツ)を建造ドックで組み合わせ、溶接し、船体全体を完成させていきます。
いわば「船づくりの仕上げ」を担っているのですが、分かりやすく言うと、プラモデルを組み立てるように、1つひとつのパーツを丁寧につなぎ合わせながら、巨大な船の形をつくり上げていきます。

株式会社太田工業 公式HPはこちら▶ https://oota-kogyo.com/

Q:山下さんの業務内容を教えてください。

山下: 太田工業の大島営業所の所長を務めています。建設ドックの現場の作業全体を統括する立場として、進捗管理や工程調整、安全確認などを日々行っています。私は入社してから13年目で、所長を務めるようになってからは5年ほどになります。

Q:1日の流れや、普段の業務内容を教えてください。

山下:出社後には、時間があれば現場をパトロールして、各所でスタッフに声をかけながら作業の様子を確認しています。その後は日によって、工程会議や安全ミーティングなどに出席し、工程の進捗状況やスケジュールの確認、調整を行います。

たとえば「どの作業をいつまでに終わらせるか」といった段取りの打ち合わせも多く、船が計画通りに完成するよう、現場と管理の両面を見ながら調整を重ねています。主な業務は、そういった現場全体の流れを滞りなく進めるための管理・調整です。

アナログ作業からのデジタルシフト LITONE導入で劇的効率化を実現

Q:現在、 LITONE エクセルは、どの部署で使用しているのですか?

山下:大島営業所の現場全体で使用しています。主に各作業グループが日報を入力するために使っていて、そのデータをもとに私が月報を作成しています。現場の従業員たちがタブレットやスマートフォンで手軽に入力できるようになっているので、特定の部署というより、作業に関わるほぼ全員が活用している状況です。

Q: LITONE エクセル導入の決め手は何でしたか?

山下: 当時は現場で紙の日報を書いて収集し、それを私が毎日Excelに手入力していました。この入力に時間を取られていたので、改善したいと思っていたんです。

ちょうどその頃、GlobalBさんからkintoneとLITONEのことを紹介されて、説明を聞いて「これは現場に合うかもしれない」と思いました。GlobalBさんはSI(開発)もされているので、「うちのやり方に合わせてシステムを作ってもらえる」という安心感もありました。

実際に何度も相談や調整を重ねながら、これまでのやり方を大きく変えずに、業務の効率化ができそうだったのが決め手でした。

Q:LITONE エクセルを導入する前は、どのような課題があったのでしょうか?

山下:各作業グループが手書きで日報を書いて、それを集計して私が毎日Excelに入力していました。入力に1日あたり2時間くらいかかっていましたし、紙はかさばるし紛失のリスクもありました。

さらに紙がメインだとデータの共有ができないので、過去の記録を振り返るのも難しかったです。

Q:LITONE エクセル導入後は、どのような変化がありましたか?

山下:以前は、毎日2時間入力していたのが、今は週に1回、2時間くらいで集計が済むようになりました。現場のスタッフが、スマホやタブレットからkintoneに直接日報を入力してくれて、それが自動で集計されます。

LITONE経由でExcel形式の出力ができるようになったので、自分の入力作業がなくなったのが大きな変化です。その分、他の業務に時間を使えるのもありがたいですね。

最終的に月報を作成するのですが、必要な形で出力されるので、あとは数字をちょっとコピーして、データをチェックするくらいで、本当に楽になりました。

また、過去の記録をデータとして残せるようになったので、同じ船を作るときに前回の実績と比較できるのも大きなメリットですね。

戸惑いから納得へ DXで見えた効率化という成果

Q:LITONE導入後の従業員のみなさんの反応はどうでしたか?

山下:やはり最初はみんな紙への記入に慣れていたので、「変わること」への抵抗はありましたね。入力ミスも最初は発生しましたが、そこは「まずはやってみよう」ということで始めました。

ただ、人間って慣れてくるもので、導入して3年が経った今では、使い方もわかってきて、最終的には「こっちのほうが早いよね」という感じになりました。

お昼の時間や朝や帰りのスキマ時間に、スマートフォンやタブレットを使ってkintoneに日報を入力してもらってるようで、それぞれのペースで無理なく運用できていると思います。

また、kintoneに入力された内容は各グループのメンバー全員が確認できるようになっているので、現場内での情報共有もしやすくなりました。

Q:現場を統括する所長として、特に意識していたり、大切にしていることはありますか?

山下:造船所という職場は、体を使う作業が中心になります。だからこそ、一人ひとりに「負担が偏りすぎないようにしたい」というのは常に意識しています。

仕事ができる人に作業が集中してしまうと、その人にばかり無理がかかってしまう。そうならないように、できるだけ均等に割り振るようにしています。

最近は“働き方改革”と言われますが、うちの現場でも、そういったところをきちんと守りつつ、全体としての作業効率や品質は落とさずにやっていけたらと思っています。

Q:最後にお聞きします。DX(デジタルトランスフォーメーション)とは何だと思いますか?

山下:そこまで深いところまでは分かっていないかもしれませんが…….。でも、一人ひとりの人間が「楽になること」じゃないかなと思っています。

あとはやっぱり、どう使うか次第ですよね。良い仕組みがあっても、使いこなせなかったら意味がありません。それぞれの作業がスムーズになったうえで、運用することが大切だと思います。
私の営業所でも、kintoneやLITONEを使った業務の効率化も含めて、今のやり方がようやく定着してきた実感があるので、まずはこの体制をしっかり根づかせていきたいです。


編集後記

株式会社太田工業様では、開発の初期段階から関わらせていただき、業務の流れや現場のオペレーションを丁寧にヒアリングしたうえで、アプリ開発から帳票出力の仕組みまでを一貫してご支援させていただきました。

その結果、LITONE for kintone EXCELの導入によって、入力業務の劇的な改善に貢献することができました。現場全体を統括する山下さんご自身の入力作業が大幅に削減され、そのぶん他の業務に時間を使えるようになったという点でも、大きな効果が感じられました。

LITONE for kintone EXCELの特長は、kintoneに蓄積されたデータをもとに、誰でも簡単にExcel形式で帳票出力ができること。煩雑な入力・集計作業を自動化し、報告業務の負担を大幅に軽減できる点は、業務の効率化を目指す多くの企業にとって、心強い選択肢になると感じました。

今回ご紹介したLITONE for kintone EXCELの詳細はこちら➜https://gbalb.com/litone_lp/

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